治療ではありません。

医師に大切な家族をまかせてはいけない

長生きするだけがいいわけではないもちろん、ただ長生きするだけがいいというわけではありません。生き方は人それぞれです。たとえば、後世に残る名作を生みつづけた夏目漱石は、四十九歳で世を去りました。モーツァルトは、たった三十五年間の人生であれほど膨大な作品を残しています。長生きしなくても、その人生ですばらしい業績を上げて社会に大きく貢献した人たちはいくらでもいます。個人の健康は第一ですが、生きているかぎり、やはり何らかのかたちで社会に貢献する、あるいは次世代に何を残すことは大切なことです。ふだん、あまり社会貢献など考えないかもしれません。
薬を増やせという

ふつうにサラリーマン人生を送って定年を迎えた人が、どれだけ社会に貢献したかと問われても答えられる人は少ないでしょ社会貢献といっても、夏目漱石やモーツァルトのように、後世に名を残す活動だけが該当するわけではありません。あるいは、ボランティア活動のように直接、世のため人のためになるようなことをしなければならないわけでもありません。
人の命を救うことに直接かかわる医者のような仕事が、社会貢献を実感しやすいのは確かです。健康な人をふやそうと独自の考えを広める私のような立場も、自分の存在意義を大いに感じさせてくれています。しかしサラリーマンとして、営業であれ、経理であれ、事務であれ、接客であれ、どのような職業·職種であっても、与えられた仕事を全うすることも、りっぱな社会貢献といえると思います。社会で必要とされているからこそ、そのような仕事が存在するのですから、自分では食べるためにやっているだけで、社会の役に立っているという意識がなくても、それなりに社会貢献していると考えていいのではないでしょうか「こんな営利的な仕事は社会のためにもならない」と、自分の仕事に誇りもやりがいももてず、テキトーに仕事をするのが当たり前になってしまうほうが問題です。
現代人は仕事のやりすぎだから、ほどほどにしなさいと私はこの本で一貫して主張してきましたが、それはあくまでも病気になるほど働きすぎの場合です。仕事などテキトーにさぼれといっているのではありません。
一生懸命に仕事をしなければならないときに、自分の健康第一のほどほどの生き方は問題でしょう。

ホルモン分泌の変化に体が対応しようとして

  • 老化を速める食事ということになるのです。
  • 老化のモデル
  • 動脈硬化の発症にはコレステロールが関与している


病気におよぼす影響について


うつな状態

仕事もほどほど、遊びもほどほど、何事も安全志向で定年を迎え、仮に九十歳、百歳まで生きられたとしてはたしてそれがよい人生でしょうか。本人がそれで満足だというのなら、他人がとやかくいうことではありませんが単に健康で長生きが目的になっては本末転倒だと私は思います。健康で長生きしたいのは、自分の仕事を全うしたいがためです。私が百歳まで生きたいのも、私の免疫理論をもっともっと多くの人に伝えたいからです。長い人生のあいだには、多少きつい思いをしても仕事に没頭する時期があっていいのです。実際、二十代後半から三十代、四十代の働き盛りに、健康第一などとはいっていられないでしょう。もちろん無理に無理を重ねるのは危険ですが、ある時期、全力疾走することは必要なのです。
その多忙な時期に、力を発揮できるだけの体力をそれまでに養っておいて、そのあいだは耐えられる体調を維持すること。
薬の場合

ストレスをためない

無理を重ねて間違った方向に行ったときには、からだが教えてくれているはずなのです。その声をきちんと聞くことができる感性をぜひ養ってほしいと思います。

病気にならない運動と食事

まずは歩くことが基本最後に、からだによい生活のヒントについて、すこしだけお話ししておくことにしましょう。
最近は、とにかくからだにいいというので、歩くこと、ウォーキングが勧められています。
たしかに、歩くことはからだを動かす基本です。


うつ病の人が増えている。

ストレスを感じやすい人

歩くことで下半身の筋肉が維持できるだけでなく、血流がよくなります。長い人類の歴史のなかで、狩猟·採集·農耕と、人間は生きるためにからだを動かしてきました。からだを動かすのが人間の宿命だったのです。そうした活動の基本は、二足で歩いたり、走ったりする下半身の運動です。それによって人間は健康を保てるようになっています。
ところがいまの時代は、デスクワークが主体になり、からだを動かすことが少なくなってきました。とりわけ問題なのは下半身を使わなくなったことです。私たちの筋肉で大きいのは下半身と腰の周辺の筋肉で、それらの筋肉は歩くことで自然に鍛えられます。じっとしたままデスクワークばかりしていれば、どうしても身体能力は衰えます。
車などの交通機関が整備されたこの三十年、日本人はずいぶんと歩かなくなりました。生活習慣の変化ということでは、洋式トイレの普及も大きいでしょう。
健康に過ごしていくかを考えましょう。


細胞分裂が止

かつての和式トイレはしゃがむスタイルでしたから、それだけでスクワットをやっているようなもので、自然に膝や足首が鍛えられていたのです。人間が進化の歴史でたどってきた、生活のなかで自然にからだを使う機会、とくに、半身を鍛える機会がほとんどなくなってきています。それを意識的につくるためには、というわけです。からだの基本である下まずは歩くことがい歩くスピードは、その人の年齢や体力に応じて、自分で気持ちがいいと感じるペースでいいのです。もちろん、からだのためには通常よりもすこし速く、ちょっとは頑張って負荷をかけたほうがよりよいのですが、ふだん運動していない人がいきなり一生懸命に歩くと、かえって膝などを痛めることにもなりかねません。かといって、あまりゆっくりと歩くのでは筋肉を鍛えることにはならないので、無理のない心地いいスピードを見つけることです。
腹筋·背筋を簡単に鍛えられる体操歩くことは下半身の筋肉の維持には最適なのですが、それだけでは健康を保つには不十分です。腹筋や背筋などは、歩くだけでは鍛えられないからです。かつては重い荷物を持ち上げたり、持ち運ぶ機会も多かったので、腹筋や背筋もやはり自然に使って維持することができましたが、いまは重い荷物があればすぐに車に乗ってしまいます。